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by musasinokosugi
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遡るということ。

 このところメディアはこぞって「第三党ブーム」を演出したいらしく、NHKなどはイギリス総選挙で労働党・保守党に次ぐ第3勢力の「自由民主党」が躍進しそうだなどと今朝のニュースで異例のヨイショをして持ち上げてまでこれを煽っている。これは他所の国のニュースという衣を着せて、現実効果としては日本国内の世論操縦の一環を果たさせてしまおうという如何にも俗悪で陰険な手法である。

 一般に「政治制度」などというものはどれをとっても一長一短であり、いつでも政権交代が可能だから「2大政党制」が民意の反映にはいいとか、逆に「少数政党連立制」では常に政情不安を惹起しかねないからこれはいけないとかいうことではない。

 レーニンはいわゆる「民主主義」などというものは「ブルジョア独裁」を覆い隠す虚構であり、これを打破するにはまず仮借なき「プロレタリア独裁」が必須であるとしたが、歴史上一旦成立した「独裁政権」が自らの意思で自己解体した試しはなく、いわゆる「ロシア・スターリン主義」への批判を深化させる過程で我が国では「そもそもスターリンという妖怪を出現させた原因はレーニンのテーゼにあるのではないのか!?」と言って『レーニンから疑え』という本を出す自称「左翼評論家」まで出現したのであった。

 私見に拠れば我が吉本隆明センセイなどもこの大きな潮流と無縁ではなく、かつて日本共産党も所属していた「コミンテルン(第3インターナショナル)」などは何よりもまず「社会主義の絶対宗家=ソ連」を守れ、その偉大な指導者でありかつレーニンの唯一の正当な後継者たるスターリンを守れというものであるからダメ・・から端を発して、レーニンもトロツキーも結局は「同じ穴の狢」だろう、では遡ってマルクスはどうか、生活費はエンゲルスに全面依拠し、家族を餓死に近い状況で死に追いやりまでして書かれた『資本論』は何だ!? と書いたのは故・太田竜だが、吉本はマルクス・エンゲルスも「哲学の現実への適用」をあせったからダメだ、エンゲルスの『家族・私有財産・国家の起源』などは最悪だとして、もっと遡ってヘーゲルまで行った。そして「自分はここまで遡上したがそれでもダメかもしれない」と付け加えている。吉本はへーゲリアンと言っていいのである。

「いったいどこから人類は足を踏み外したのか?」という点では埴谷雄高は主著『死霊』の中で、釈迦やキリストをとことん槍玉に挙げている。さて翻って、そもそもヒト自身が「壊れたサル」「狂った生命」ではないという保証も実はどこにもないのであるが・・。w

by musasinokosugi | 2010-05-03 08:29 | 時事