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by musasinokosugi
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①当時の未決収容事情への補遺になるが、拘置所も刑務所も法務省矯正局の管轄下にある。そしてそこは人間を駄目にする機関だと言える。

 明治以来の≪軍隊式≫≪唯我独尊≫の強圧的教育法では到底、囚人たちを「教化」も「感化」も出来ないのである。

②受刑者の≪再犯率≫は先進諸国では概ね高いとされているが、日本も例外ではなく高い。
 刑務所の受容能力を超えて各地の刑務所では受刑者が今も増え続ける一方だが、その第一の元凶は矯正局の明治以来の一貫した方針である。この、何も考えていない驕り昂ぶるだけの方針では、受刑者は「矯正」されるどころかますます狡賢くなって、「シャバで食って行けないのならまたムショへ舞い戻ればいいサ♪」ぐらいの抜き難い心得を植え付けられるだけなのである。

③各警察署内の留置所(代用監獄とも言う)では担当の警察官は留置人からは≪担当さん≫と呼ぶ決まりになっているが、これが拘置所・刑務所になると≪先生≫と呼べと言われるというのだ。何も教えていない癖に≪先生≫とは如何にも上から目線の偉そうで傲慢な態度である。

④刑務所が厳しいと言って、それは刑務官に対して反抗的な態度をとった囚人に対してだけ厳しいのであって、刑務所内での≪処世術≫を覚えた囚人は、何を言われても「はい。」(←「はいはい」はいけない。)と言っていればそのうち仮釈放が来ると悟る。ゴマスリで要領の良い囚人が何よりも厚遇される一種歪な≪閉鎖社会≫なのである。

⑤卑屈な精神のみを植え付けられてシャバに出たのはいいが、極道の組織員でもない限り受け入れ先は極端に少ない。仕事が無ければ早晩食うに困る。食べられなければ生きて行けない。

 そこで「じゃあしゃあない、ムショに戻ろうか」ということになる。再犯率はこうして高くなる。
 矯正局には「自立出来るまともな人間を育てよう」などという指針は微塵もないのだ。

⑥東拘(東京拘置所)は今は小菅にあるが昔は池袋にあった。A級戦犯らを収容した≪巣鴨プリズン≫である。今その跡地は「池袋サンシャインシティ」になっている。東拘でも中野刑務所でも、学生たちが入れられたのは広さ3畳ほどの独居房である。

 中の様子はどうなっているのかというと、妹尾河童のイラスト集に「網走刑務所の独房」があるが、あれと大差ないということである。庭に面して高く長い窓が一つ、通路側には外から施錠されるドア(下部には食器等を出し入れする開閉孔付)、窓のそばには洗面所(蓋をすれば机)と便座(蓋をすれば椅子)があり、部屋の中央には畳1枚・・・といったふうである。時間限定で音楽やらラジオ放送やらが流れるがそれは切ることも出来るようである。

⑦起訴された学生らはそんな部屋で、≪保釈申請≫が通るまでは半年でも一年でも≪未決≫のまま過ごさなければならない。≪実刑の先取り≫である。後になって≪執行猶予≫の判決が出されても拘置期間が補償されるわけではない。

 独房生活に病んで≪拘禁性ノイローゼ≫という一種の精神病に罹る人間も出た。
 彼らは未決囚であるから法的には本来「無罪」の扱いの筈だが、収容者側は端から犯罪者扱いしていた。
 私信に「創作」と書いただけても受け付けない。所内での待遇について法廷で意見を述べただけでも、房に帰ればいきなり「転房!」を命じられる。これは何の意味か、当人も最初は意味が分からなかったそうだ。

 「転房!」とは即ち「懲罰房行き!」ということだった。
 何か悪いことでもしたのかと言えば、所内の様子を裁判所で漏らしてはならないと言うのだ。裁判中の発言を付き添いの刑務官が拘置所の所長に密告したのである。
 これではまるで今の「国家機密保護法案」みたいな話である。笑。
 ≪懲罰房≫と言っても、それは3畳の部屋が2畳になるだけだったと友人は言っていた。w

⑧「国家機密保護法案」の話が出たので最後に一言言い添えておくと、「解釈改憲」・「(法の)解釈運用」は間違いなく違憲であるということだ。70年当時の「治安裁判所」が≪三泊四日≫を突如として23日に変え、更には未決拘留を際限なく勝手に拡大したのも、解釈運用であり違憲だったということだ。

 ≪三泊四日≫というのは逮捕した警察側の正当なる持ち時間のことで、警察は48時間、検察は24時間の持ち時間があり、この間に証拠を固めて処分を決めなければならないというのが法の趣旨である。


by musasinokosugi | 2013-11-15 14:46 | 時事